問題だらけの会社は、実は、良い会社であるという話

組織がよくなると、問題は減るどころか増えていく…今日の記事では、僕のところに寄せられる、そんな相談に関することを書きます。

僕が社長時代に、最も嫌だったことは、僕が知らないところで問題が起きていた時です。
その問題は、僕の耳にだけ入ってこなくて、何かのキッカケで「実は…」と表面化するのです。

例えば、ある時、仕事をサボっている社員を注意したら、「いや、オレだけじゃないですよ。みんな、社長がいない時なんて、仕事してませんよ」と、開き直って言われたことがありました。
本当にショックで、悲しいやら、腹が立つやら、怖いやらで、夜も眠れませんでした。

僕は、問題は起きていないと思っていた。でも、表面化しないだけで、問題だらけだったのです。

僕がショックだったのは、問題だらけだったことではなく、僕だけ蚊帳の外にいたことです。
でも、それは自然なことでした。
だって、問題が起きた時に、僕は、当事者を叱責していたからです。
それで、ヤル気をなくし、仕事に身が入らず、さらに問題が起きるが、叱責されるから隠してしまう…この悪循環が起きていたのです。

組織が独裁状態、あるいは村社会になっていると、問題は表面化しません。
問題を見ない、問題提起をしない、問題提起をする人がいても聞かない、の滅亡の3点セットが揃っています。

また、問題が表面化しても、それに対する対策は誰も口にしません。
ただ、「こんな問題があって困っているんですけど」と、まるで他人事、まるで被害者みたいなことを言う者もいました。

この状態から、何年もかけて風土が変わっていきました。
社員さんは、会社を、仕事を、自分事と捉え、働き甲斐を感じるようになりました。
その大きな要因は、「参画」です。
僕に言われて行動するのではなく、自分たちで考え、決め、行動するようになりました。
人は、参画した分だけ物事を自分事にします。
すると、問題意識が敏感になります。

問題は、僕に指摘されずとも、自分たちで提起します。
すると、どうなるか?

会社は問題だらけになります。

最初のうちは、以前の記憶が蘇り、胃が痛くなりましたが、やがて全くストレスにはならなくなりました。
問題が表面化し、それを1つ解決するたびに、確実に1つ会社は良くなっていきます。
中には、僕が改善しなくちゃいけない問題もありましたがね。

僕のところに寄せられる質問、相談に、「指示ゼロ経営になったら、問題が増えた」というものがありますが、それは、増えたのではなく、表面化するようになったのです。

問題だらけの会社は、実は、良い会社なのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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