変化に強い組織とは、すなわち自ら変化を生み出す組織である

今は非常に変化が激しく、同時にリーダーにも何が正解か分からない時代です。
言うまでもない話ですが、30年前と比較すると格段に変化への対応力が求められます。

その対応力とは、「やり直す力」だと考えます。
正解が分からない時代とは、「やってみなけりゃ分からない時代」…言い換えれば、やれば何かが分かる時代です。

だから、「やっては→直す」の繰り返しが一番良い方法だと考えるのです。
しかし、それを邪魔するものがあります。
それは「綿密な明確」です。

これは経営のパラダイムシフトだと思います。
僕が経営を勉強し始めた25年前、経営計画が重要で、計画書を作るのが社長の最重要任務と教わりました。
計画がずさんだと、実行部隊の社員の行動が定まりません。

僕は年度の変わり目には1週間、部屋にこもって計画書を作りました。

しかし、実際に実行してみると、その通りに行かないことだらけなのです。
当時、新聞店はインターネットの登場で急激な衰退期に放り込まれていました。
まさに、何をやって良いか分からなくなってしまったのです。

当時の僕は計画至上主義者だったので、計画立案に問題があると思っていましたが、5間年やってみてそうじゃないことに気付いたのです。

必要な力は「やりながら修正する力」…変化に応じて変えていく力だったのです。

しかし、これが分かると新たな問題に直面しました。
それは、僕が変化をつくり出すと、社員は変化に巻き込まれて疲弊してしまうのです。
そして、「社長がまた違うことを言い出した」「社長には一貫性がない」などと、コロナ禍の政府のような批判を浴びたのです。

今度は僕が疲弊してしまいます。

そんな時に、自律型組織のことを知りました。
およそ20年前のことです。

状況の変化を観察し、自ら課題を設定し、みんなの知恵と協働で行動する組織…つまり、自ら変化をつくり出す指示ゼロ組織です。

直感的に、これなら変化に対応できると思いました。

前例がなかったので非常に苦労しましたが、使うツールにコツがある事を知りました。
それまでの計画書は、しっかりと製本されたような「完成されたもの」でしたが、いつでも修正できるように「簡単なもの」に変えました。

具体的には模造紙やホワイトボードに書くようなものです。

これが劇的な変化を生みました。
変わったことは変化への対応が早くなっただけではありません。

□みんなが1つのものを見て話し合うことでチームワークが高まった
□週に1回、15分〜20分の進捗確認ミーティングを開くことで情報共有が活性化した
□問題が起きても小さなうちにみんなの知恵で解決するようになった
□困っている人がひと目で分かるのえ助け合いが起きるようになった(終了したら「済」のスタンプを押すので、押されていない人が困っている可能性がある)

この方法に変えて、僕が痛感していることが、今日の記事のタイトル=変化に強い組織とは、すなわち自ら変化を生み出す組織であるということなのです。

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