社員が「居る」ことに感謝したら、ダメだと思っていた社員が「要る」存在に育った

社員には4種類あるという話があります。

人在=居るだけ
人材=決められたことはやる
人財=利益を生み出す
人罪=いない方がいい(笑)

漢字の遊びとしては面白いですが、これを一方的に社員に求めても組織としては良くならないと思います。
理由は2つあります。

1つは、組織は色んな役割が組み合わさって全体を形づくるからです。
例えば、利益を生む仕事を生み出せなくても、ルーチンワークをしっかりやる人は必要だし有り難い存在だと思います。

異を唱える人を人罪と見てしまうリーダーもいます。
本当に、いない方がいいのか考える必要があると思うのです。

僕の友人に、いわゆる「働かないオジサン」=「人在」がいますが、彼はマネジメントが上手なので働かないように見えるだけです。
チームの生産性は非常に高い。

一概には決められないと思う。
自分の色メガネで見ては人は活きないと思うのです。

もう1つ理由があります。
こんな話があります。
東日本大震災の被災地にある企業です。
大震災の日は金曜日でした。
土日を挟んだだけでは日常が回復するわけがなく、翌週の業務はストップします。

そんな中…月曜日に社長が会社に行くと、なんと数名のスタッフが来て掃除をしていたそうです。
それを見た瞬間、涙が溢れました。

「居る」ということがこんなにも有り難いことだと初めて気付いたと言います。

当然、来れない社員さんもいますが、数日のうちに全員が連絡をくれました。
社長は、心から「生きていてくれていて良かった」と思ったそうです。

この会社は大震災を乗り越えてとても良いチームになりましたが、その要因は社長が「居る」の本当の大切さに気付いたからだと思うのです。
存在を認め合うことなくして信頼関係もチームワークも作れないからです。

居るだけの人は要らない人なのではなく、居ることに感謝できれば成長する可能性があると思います。
そんな可能性を捨てるのはもったいないことです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

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