カーリング日本女子チームから学ぶ「組織の合意形成」の要諦

先日、カーリング日本女子の試合を見ていて、かつての「なでしこジャパン」を思い出しました。
2011年にワールドカップで優勝した時、強さの要因を専門家たちが分析していましたが、その多くに「チームのあり方」を指摘する声が多くありました。

当時、男子チームは「あの人が言えば逆らえない」という雰囲気があったと言いますが、女子チームにはそれがない、フラットで闊達な雰囲気により高いチーム力が実現してるという分析です。

サッカーのように常に流動するゲーム運びの中では、誰かの指示・命令を待っていたら手遅れになります。
1人1人が、その時、その状況で自己判断をする必要がありますが、同時にそれがチームとして機能する必要がありますので高度な世界です。

2011年は僕がブログを書き始めた年で、この分析は指示ゼロ経営の参考になりました。

で、カーリング日本女子からも同じような雰囲気を感じたのです。

こんな風に仕事ができら最高だなと思いました。

僕はカーリングには詳しくないのですが、見ていると監督の指示で動いているようには見えません。
メンバーが主体的に合意形成をしているように見えます。

もしかしたらリーダー格の人が仕切る方法もあるかもしれませんが、そんな感じじゃないんですよね。

カーリング日本女子と言えば、「そだねー」で有名ですが、以前の僕は、あれが思考停止に見えたのです。
藤沢五月選手が言ったことに一瞬で反応していたからです。

世界レベルがそんな意思決定をするはずがありません。
もっと高度な意思決定、合意形成がなされているはずです。

対戦相手がいることなので状況は刻一刻と変わっていきます。
自分たちの思惑通りにはなかなか進まない。

あの状況で、「右だね」「いや、左でしょ?」と長い議論をしている余地はありません。
チームがまるで1人の人格を持っているかのような見事な合意形成をします。

「その時、その状況で」素早く考え合意形成をする、そのあり方が、変化が早く単一の正解がない現代のビジネスにとって参考になると思いました。

その要諦は「成熟した意思決定」…早く正確な集団意思決定だと考えます。

チームの合意形成について、2022年2月12日の読売新聞に「共有」「意思疎通」という言葉で解説されていました。

「こういう時にはこういう判断をする」…これをこれまでの経験を分析し、みんなで考えることの繰り返しで「勘」が醸成される、つまり意思疎通がなされると僕は解釈しました。
だから素早い合意形成ができるのだと。

この視点で企業の組織を見ると合点がいくことがあります。
それは変化に強い組織には「自分たちで決めて行動した結果を、自分たちで分析する」習慣があります。

例えば、クレド(信条や行動指針をまとめたもの)に沿った行動を自分たちで振り返るプロセスなどです。

作りっぱなしにしない、行動しっぱなしにしていないのです。

ああ、昔、クレドを唱和だけに使っていた自分が恥ずかしいわ…

オリンピックのチーム競技からは多くの学びが得られますね。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

【読者登録してね!】

読者限定セミナーのお知らせやブログの更新情報が届きます。
外部機関が主催するセミナーで無料~3000円ほどでご参加いただけます。
一般に公募するとあっという間に満席になるので読者限定でお知らせすることにしました。
↓読者登録はこちらから
https://www.shijizero.jp/registration