額に入れて飾っていたキレイゴトをリアルな現場に降ろせ
よく「キレイゴトでは経営はできない」と言われますが、僕はどう考えてもこれからの時代にはキレイゴトが必要だと思えてなりません。
それは「働きがいの創出」「地域貢献」「自己実現」…そういったものです。
これらは総括すれば「幸福の実現」ということに尽きると思います。
僕が、経営にキレイゴトが必要だと気付いたのは利益を追求した結果なのです。
利益の追求は「得」の領域です。
対し、キレイゴトは「徳」です。
得と徳は密接に関係している、これは近江商人の「三方よし」が代表格だと思います。
三方よしは商いの正しいあり方(徳)を説いていると同時に、繁栄の法則(得)でもあります。
両者は表裏一体なのだと思う。
しかし、時代が大量生産大量消費の頃は「得」だけで走ることができたのだと思います。
それが社会が成熟期に入り、生活者の欲求は「心の豊かさ」といった高度で抽象的なものに進化しました。
これを提供するのは難しい。
提供する側には「幸福創造」という高度な感性が求められる、非常にクリエイティブな領域に突入しました。
さて、僕がキレイゴトが必要だと思う理由は幸福創造に欠かせないものだと考えるからです。
商売の「得」を追求した結果、創造性が必須となり、創造性は幸福な働き方から生まれることが分かったのです。
それはどういうものか?
神戸大学と同志社大学の共同研究によると、幸福に影響を与える要因は「健康」に次いで「人間関係」「自己決定」だということが明らかになりました。
これらは指示ゼロ経営が志向するものなのです。
指示ゼロ経営では、チームで課題を持ち、自分たちで知恵を出し、役割分担を決め協働します。
すると、協働する中で自分の得意や才能が活き、チーム内に自分の居場所ができます。
同時に仲間への感謝・リスペクトも生まれます。
仲間と成果をつくり出し自分が成長する喜びを手にします。
正解がなく変化の激しい時代の「得」の組織論ですが、同時に、とても幸せな働き方…「徳」でもあります。
だから僕は考えるのです。
キレイゴトを真剣に考えない企業は飯が食えなくなる時代になったと。
額に入れて飾っていたキレイゴトをリアルな現場に降ろす必要があると考えるのです。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
【無料相談窓口「空」にて、何でも相談を受け付けています】
・指示ゼロ経営についての疑問、質問
・自社の組織の診断
・指示ゼロ経営の導入法についての相談
・各種研修の相談について