あなたの才能、知識、経験を他者のために使った時に起きる凄いこと
今から14年前、僕の師匠、小阪裕司先生と軽井沢の温泉に入っている時に、僕に教えてくれた事が、僕の人生、そして指示ゼロ経営の礎になっています。
「君が持っている才能、知識、経験は、君のためではなく、それを持っていない人のためにあるんだよ」
僕の中にパラダイムシフトが起きた瞬間でした。
それまでは全てが自分の成功のためと考えていたからです。
師匠は自らこれを実践されている、だから多くの人に必要とされる存在になったのだと思ったのです。
持っているもの(知識・スキル・経験)の質だけではなく、その使い方で人生が決まる…あの温泉の数十分は僕の人生を変える素晴らしいひとときでした。
さて、指示ゼロ経営における人間関係も同じです。
しかも3段階になっています。
まずは社員さん1人1人から始まります。
誰だって望むこと、例えば自分が困っていたら仲間に助けて欲しいということがあります。
孤独になり1人で抱え込む心配がなくなっただけで仕事はすごく愉しいものになりますからね。
しかし、助けてもらえる人は、日頃から仲間を助けている人です。
昔、ある会社の社員さんが「こんな俺でも助けてもらった」と感動していました。
実はその方、自己中心的な振る舞いが多く仲間を助けることなんて皆無でした。
だから、助けられなくても当然…と言いたいところですが、この会社の凄いところは、そんな彼も見捨てないことにあります。
その彼は、誰かに注意されたわけでも叱られたわけでもない、本当に困った時に仲間に助けられた時に自分の行いを反省したのです。
さて、こうした助け合いが起きると組織が強くなります。
個々の強みがいかんなく発揮され、個々の弱点は消え去る、こうした組織になる段階が2段階目です。
そして、その組織にも師匠の言葉が当てはまります。
「組織が持っている才能、知識、経験は、組織のためではなく、それを持っていない人、団体のためにあるんだよ」
先日、妻と実に25年ぶりに渋谷にあるクラブで踊りました。
嬉しかった。
何が嬉しいって、このコロナ禍を乗り越えて営業を続けていたことです。
HPを見たら、なんとクラウドファンディングで支援金が820万円も集まっていたのです。
その理由はファンの僕には分かりました。
スタッフだけでなく、外部のDJや専門家が1つになり、渋谷の街から音楽の本当の楽しみ方を発信し続けてきた結果だと思います。
才能、経験、知識、人的なネットワークを他者のために使ってきたクラブだったからです。
あなたの才能を仲間のために、チームの才能を顧客や取引先のために、こうして繁栄の循環が出来上がるのだと思います。