もしかしたら、これからは雇用という概念がなくなるかもしれない

僕は、昔から「労使」という言葉に違和感を感じてきました。
労働側と使う側、労が先に来ているのは労働者への配慮か?なんて考えてしまいます。
僕が社長に就任した25年前、スタッフのローテーションを皆んなの意見で決めようとした時に、あるスタッフが「それは会社が決めてくれ」と言いました。
「会社って誰のことよ?」と思ったのです。

僕の感覚は、「共に何かを成し遂げる仲間・同志」であり、労と使の間に境界線はないのです。
当然、公的機関に対する名目上、分けなきゃいけない事もありますが、仕事をする上ではそんな分離はない。

僕は、企業を取り巻く関係性には様々な境界線があり、それが物事をひどくややこしくしていると考えています。
そして、これからは境界線がない関係性が増えてくると。

例えば、最初に僕がこのことを実感したのが、ある女性社員が退職した時でした。
その方は非常に優秀でしたが、結婚を機に退職をしました。
退職後はヨガの教室をやっていました。

が、退職してからも時々、普通に会社に来てミーティングに参加しているのです。
「どうしたん?」と聞くと、「今度のイベントの打ち合わせです」とのこと。
彼女は、退職した後も当社のパートナーとして一緒に働いているのです。

法的な雇用関係はない。
でも関係性は変わっていないのです。
僕は、この現象を見て、「雇用ってなんだ?」と思ったのです。

さて、さらに面白いのが、そのイベントには地域の方…当社のお客様も企画に参加してくれるのです。
その方々も、退職した女性と同じ様に会社に来てミーティングに参加したり、作業に取り組んでいるのです。

僕がまったく知らない方もいて、「どちら様ですか?」と聞くと「◯丁目の◯◯っす」「そういうあんたは誰?」と(笑)

僕は思ったのです。
労使、売り手と買い手といった境界線がない関係性が成り立つのは、みんなが実現を夢見る未来があるからで、そこに共感する人が集うということです。
立場はそれぞれ。

従業員を募集するのではなく、顧客を増やすのではなく、仲間を増やす。

これからのビジネスは境界線がなくなっていく、そう思うのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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