ルールを自分たちで作ればルールはなくなる

ルールをトップダウンで決める弊害

自粛を求めた政治家が、相次いで会食をしていた事が分かり批判を浴びています。
そして、国会議員の会食ルールを作るなんていうニュースが流れてきました。
Yahoo!ニュースのコメント欄で、政治ジャーナリストが「くだらない。」と一蹴。

まるで校則みたいだと思いました。
政治家が範を示すことは大切だと思いますが、「ルールで縛る」という範を示すのはやめて欲しいと思ったのです。

学校でも企業でも、上がルールを決めて従わせる、そして守らなかった者を罰するというあり方を変えないと、変化の時代には対応できないと思うのです。
ルールを上が決め下に降ろすスタイルだと、ルールの変更がしづらくなります。
なぜなら、変更するたびに「また変わった〜」と不満が出るからです。

昨年、ある教育長がツーブロック(髪型)を禁止している理由を議員から問われ、「外見等が原因で事件、事故に遭うケースなどがあるため」と答え、話題になりました。
「いつの時代の話なん?」と思ったのですが、まさに変更がしづらい弊害です。

また、トップダウンによるルール策定は、現場の思考停止のトレーニングです。
脳は使わないシナプスを切断しますので、思考停止の状態が続けば続くほど思考停止が加速します。
加速度的にバカを生むのです。

依存心も加速します。
従うだけの人間は、「上がすべてを決める」と考え、不都合を上のせいにします。
それしか出来ないのですから。

さて、企業がこんな状態になったらと思うと目眩がしますよね?

枠組みそのものを変える必要があります。

自分たちでルールを決めると内在化が起きルールがなくなる

ルールは自分たちで決めてもらうことが重要です。
自分たちで決められれば一人前ですが、一人前は、一人前として扱わないと育たちません。

一人前には作法があります。
それは「自由と好き勝手の分別をつけること」
さらに詳しく言えば、何かを決める時に、「プラス面とマイナス面を勘案する」ということ。

例えば、子どもがいるスタッフが、子どもの行事がある時には早退したいと希望したとします。
このアイデアには、家庭生活の充実というプラス面があります。
一方で、マイナス面もある。
相対したスタッフの穴埋めなどです。

一人前は、両方を勘案し、新しいルールを決めることが出来ます。
例えば…
・業務を誰ものができるように標準化する
・緊急時のために携帯電話だけは繋がるようにする
そんなアイデアです。

そして、実際に実行してみて不具合がないかチェックすることも欠かせません。
不具合があるということはマイナス面が解消されていないか、新たなマイナス面が出たということ。
やった後の検証、改良までできて一人前です・

これができるようになると、社員さんは、世界で一番働きやすい職場を自分たち手で作ることが出来ますし、リーダーは1人で悩むことがなくなります。

さて、こうして自分たちでルールを決めると、最終的には内在化が起こります。
内在化とは、道理、感性で理解している状態です。
私たちが「人のものを盗んではいけない」と知っている状態です。

すると、不思議なことにルールがなくなります。
「そういえば、昔、ルールを作ったな〜」くらいになるのです。

健全な組織にはこうした文化が根付いているのだと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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