リーダーの克服なしに、真の心理的安全性は実現しない
僕はこれまで、社員の前でプレゼンテーションを数え切れないくらいやってきましたし、他社の社長のプレゼンテーションも多く見てきました。
社長と言えども、社員さんの前で話をする時は緊張しますよね。
一番、辛いのは「社員が話しを聞いてくれない」ということではないでしょうか?
下を向いている。
うなづいてくれない…
とても話しづらいですよね。
社長に限らず、話しやすい雰囲気は企業の生命線だと思います。
その昔、エジソンは「1%のヒラメキと99%の努力」と言いましたが、アイデアがないことには、その先の努力はしようもありません。
アイデアは自由闊達な雰囲気で生まれます。
「自由にものが言える雰囲気」…この重要性が注目されたのが、Google社の調査で分かった「心理的安全性」です。
いたるところで聞く、時代のキーワードですよね?
どんな事でも言える…それが例え反論であっても、自分の弱みをさらけ出すことでも、そんな雰囲気はまさしく生命線だと思います。
でも、心理的安全性は誤解が多い分野だと思います。
どこか楽園的な優しいだけの世界のように語られることがあります。
「みんなのこと、認めるよ〜」
「みんな違ってみんな良いんだよ〜」
確かにそうなのですが、口先ではなく本当にそれをするのは大変です。
真の心理的安全性は「克服した先にある」と思うのです。
しかも、その克服はリーダーから始まると。
「自分の素の姿、弱い部分をさらけ出しても大丈夫だった」…そんな克服です。
リーダーは「リーダーらしく」と仮面と鎧をつけていると思います。
ポンコツな姿は見せられない、知らないことは許されない、そんな意地があると、よく見られたいと思ってしまいます。
だから、社員の前でプレゼンすると緊張するのだと思います。
緊張しているリーダーの姿、仮面と鎧をまとっている姿を見たスタッフも緊張します。
勇気が要るけど、克服しなきゃいけないと思うのです。
僕の著書「指示ゼロ経営」で事例紹介した、岩手県一関市にある京屋染物店の蜂谷悠介社長は、事業がうまく行かなかった時に、社員さんから「ビジョンを示して欲しい」と言われました。
その時に、心の叫びを上げました。
「オレだってリハーサルなしで社長をやっているんだよ。分からないことだってあるんだよ。だから力を貸してほしいんじゃん」
社員さんにインタビューをした時に、「社長の本心が聞けて嬉しかった」と言っていました。
弱い部分、ポンコツな部分をさらけ出しても、バカにされることはないと思います。
勇気は報われる、そう信じています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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