チームが変容する「その時」はすぐそこまで来ている
組織の変容を決める「2割の壁」
チームが急成長する「その時」は突然、やってきます。
以前に、社長に就任したばかりの方(後継社長)の相談を受けました。
会社を良くしようと思って頑張るが、賛同してくれる社員がいないと言うのです。
「いない」というのはゼロなんですか?と聞くと、どうやら1割ほどはいるそうです。
しかし、彼らは少数派なので堂々と振る舞えないというのです。
そりゃそうだよね。
社長は「まだ9割が賛同していない」と思っていますが、実は2割が変われば一気に全体に波及します。
「あと1割」と考えれば勇気が湧きますよね?
集団は2割(臨界点)を超えると一気に変わります。
同志社大学の中谷内 一也教授が行った調査によると、人々がマスクを着ける動機は「みんなが着けているから」だということが分かりました。
ここで言う「みんな」とは100%ではありません。
真っ先にマスクを着ける人が出始め、店頭からマスクが消えました。
それが報道され、「みんな着けている」と思い一気に臨界点を超えたのだと考えます。
この9月の三連休に行楽に行った人が多くいたのもそう。
それは、1人1人が「感染対策をすれば大丈夫」と判断したからではないと考えています。
社会全体の「空気」が変わったからだと。
そのキッカケはGo To トラベルだと僕は考えています。
「旅行に行ってもOKよ!」という政府のお墨付きが空気を変えたのだと。
逆に、連休初日にGo To見直しの報道がされた影響で、最終日の人手は10%ほど減ったと言います。
組織も2割の壁を超えた時に一気に良くなります。
宣言と情報共有の継続で臨界点を超える
2割の壁を超えるためにはGo Toのようなものがあると良いと考えています。
つまり宣言と情報共有です。
Go Toでは政府が宣言をし、旅行に行く人々の様子をメディアが伝えました。
同じような仕組みを社内で作ることができます。
例えば、僕が経営してきた新聞販売店では、20年前はお客様の満足度が低かったです。
中には「新聞を配ってやっているという態度のスタッフもいました。
そんな考えだから配達ミスや配達時間の遅れなど、まったく気にしません。
当然、地域からの評判は最悪でした。
そこでキャンペーン「モア心地よさ運動」を立ち上げました。
お客様とのあらゆる接点で、もう少しだけお客様に心地よさを届けようという運動です。
これがどの様に波及していったのか?
最初は女性が多い事務チームで広がりました。
例えば、お客様にお出しする請求書などに手書きのメッセージを添えたりと。
彼女らの活躍は社内報で伝えました。
さらに、忘年会など、皆んなが集まる場でモア心地よさ運動について触れ、「皆さんのお陰でお客様から喜ばれています」と感謝を伝えます。
とは言っても、やっている人は1割程度です。
それでも僕は「皆さん」と言うようにしました。
気づくと臨界点を超え、新聞配達の現場でも賛同者が増えました。
周りがやっているのを見て行動することに主体性がないと思う方もいますが、主体性がないのではなく単なる「順番」の問題です。
チームが変容する「その時」はすぐそこまで来ている。
諦めずに前に進みましょう!
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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