社員にとって会社がなくてはならない存在になると起きる凄いこと
管理をしなくても社員さんが主体的・自発的に動く会社があります。
会社の業績、顧客の評価、社内の雰囲気、仲間のモチベーションなどをリーダーと同じ様に気にして、常に最適化を図ります。
一方で、細かく管理し丁寧に指導をするのに社員さんが他人事になっている会社もあります。
その違いは何から生まれるのでしょうか?
勿論、要因は1つではありませんが、「これがなければ主体性は生まれない」という重要要件があると考えています。
今日の記事では、先日、インタビューを行った会社の事例からその要件を考えたいと思います。
仕事とプライベートを分けずに自分の人生軸で統合させる
その企業は金沢市の株式会社 北陸人材ネット(山本 均社長)です。
ホワイト企業大賞にご応募くださり、僕がヒヤリングを担当させていただいたというご縁です。
ヒヤリングは社長だけでなく社員さんにも行います。
オンラインでヒヤリングをしたのですが、山本社長のバーチャル背景が雪山だったのが気になり「白山ですか?」と聞くとその通りでした。
実は、山本社長はスキーが大好きなのです。
社員さんには「雪が降ったら仕事はできないからよろしくね」と採用時に伝えているそうです。
う〜ん、パタゴニアみたいだ。
ヒヤリングの初っ端から良い予感がしました。
これは山本社長の人生観、仕事観から来るものです。
仕事は仕事、プライベートはプライベートと分けるのではなく、自分の人生軸で統合された行き方をされているのです。
社長の率先垂範の影響で社員さんも統合された豊かな人生を送っています。
例えば、ある女性社員さんは2020年の1月に旦那様の仕事の関係でマレーシアに移ることが決まりましたが「仕事は続けたい」と思いました。
その時に彼女が思ったことは「仲間に相談すればなんとかなる」ということです。
結果、リモートワークで続けることができたのです。
普通であれば社長に相談しますよね?
働き方という会社の重要事項に関しても社員さんが参画している会社なのです。
この参画が社員さんの主体性の源だと実感したのです。
最高の会社とは、社員さんが好きなように、自分らしくいられるプラットフォーム
人の幸福感に影響を与える大きな要因に「自己決定」があります。
自分で決めれるということ。
さらに、自分で決められるとトップダウンでは実現できない、様々な問題が解決します。
例えば、同社ではリモートワークを始め、子どもがいる社員さんが行事などで欠勤や早退するなど、自分のライフスタイルに合った働き方を自分たちで設計できるのは、現場で決められるからです。
社員すべての望みを社長1人で叶えることは不可能ですからね。
社員さんへのヒヤリングでも「社長からダメ出しされる気がしない」「社長から怒られたことがない」と言っていました。
こうした自由がある背景には、社員さんの責任意識がありました。
自由と好き勝手の区別がついているのです。
自由に挑戦ができる、でも「やりっぱなし」にならないのです。
行動すれば失敗することもありますが、そこから学びを得て必ず次に活かす意識があるのです。
こうした風土があるので、リーダーの許諾を取ったりといった余計な仕事がないのです。
社員さんは「怒られないためにする余計な仕事がないから、本分(お客様に喜ばれること)に集中できると言っていました。
さて、そろそろ本題の「主体性が生まれる最重要要件」について。
人の欲求は大きく分けて3つの局面があります。
1、個人的な欲求…車が欲しい、一軒家に住みたい、趣味を充実させたいといったもの
2、仲間と共創・協働する喜び
3、協働する中で、自分の居場所ができる…自分特有の才能や能力で仲間に貢献できる喜び
同社ではこの3つが全て得られるのです。
例えば、リモートワーク実現のために仲間と話し合い、役割を決め実行する過程で3つの喜びが得られるのです。
すると、社員さんは、喜びが詰まったプラットフォーム(会社)を自分事として大切にしますよね。
もし、業績が悪化したら社長と同じ様に真剣に向き合うのです。
証拠に、山本社長は業績が芳しくない時には、情報開示をした上で「どうしようか?」と問いかけるそうですが、社員さんは自分事として対策を考えてくれます。
会社が社員さんにとってなくてはならない存在になること。
それが主体性にとっての最重要要件だと考えるのです。
最後に、山本社長の言葉で締めたいと思います。
「最高の会社とは、社員さんが好きなように、自分らしくいられるプラットフォームだ」
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!
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