チームワークができた途端にパフォーマンスが落ちるという怪現象
組織の成長にとって欠かせないチームワークですが、チームワークが成長の足かせになるケースがあります。
気をつけないと、気づけば罠に嵌っていることがあるのです。
それは「チームのために尽くす」という閉鎖的、束縛的な集団主義になってしまうことです。
個を犠牲にしたチームワークでは集団は強くも賢くもなれません。
個が活きたままチームワークが形成される状態が指示ゼロ経営が目指す共創・協働です。
「気づけば罠に嵌っていた」という事を防ぐには罠がある場所を知ること。
なので、今日の記事ではチームの成長段階をもとにこの事を考えたいと思います。
チームができると個をよりも集団を優先する」という罠に嵌る
チームの成長には3つの段階があります。
1、バラバラな状態
2、集団の利益優先
3、ジャムセッション
1は個々が好き勝手な考えを持ち、バラバラに行動している状態です。
チーム内に表れる現象は、みんなが使う言葉の主語が「私」になっていることです。
「私はこう思う」「私はこれがしたい」…メンバー同士が衝突する事が多いし、リーダーはまったくマネジメントができずにストレスを抱えます。
この状態から脱却する典型的なケースは「危機の訪れ」です。
みんなで力を合わせないと解決できない課題に直面しチームワークができるケースが最も多いと感じています。
危機の訪れ以外に方法がないものかしら?と思うのですが、これが現実です。
まさに「天からのギフト」ですね。
チームとしてまとまりができ安定した時には、みんなが使う言葉にも変化が出ると思います。
これまでの「私」から「我々」という言葉が増えます。
これは、みんなが自分の意思でチームの決め事に参画し自分事になったことで起きる現象です。
さて、ここに「個をよりも集団を優先する」という罠があるのです。
嵌ると、チームは堅苦しい村社会になります。
これを集団主義社会と言います。
集団主義社会では自由に発言ができませんので多様な意見が表面化せず良いアイデアが出ません。
ヤバいですね。
また、変化を嫌います。
ヤバいですね。
さらにヤバいのは集団の秩序を守るあためには不正もいとわないという事が起こる可能性があります。
これでは変化の時代、知恵の時代には対応できないと思います。
個を思いっきり発揮したまま調和するジャムセッション的チーム
指示ゼロ経営が目指すチームワークは「ジャムセッション」です。
ジャズの即興演奏のことね。
楽譜がない状態で、基本的なコード進行だけを確認したら、それぞれのプレーヤーが自由に演奏します。
だから、最初は1の「バラバラ状態」になりますが、チーム内には「最高の演奏をする」という思いがあり、それは1人ではできないことを知っています。
1人の演奏が仲間の創造性を刺激し、気づけば自分たちが想像だにしなかった最高の演奏が生まれる、そんな可能性を秘めています。
個を思いっきり発揮したまま調和するあり方です。
職場の場面で言うと…
例えば、クレームが発生したとします。
その時にメンバーがサッと集まって話し合いをしますが、そこには指揮者(進行役)はいません。
「何でクレームが起きたのか?」を口にするメンバーがいる。
「オレが原因じゃない」と守りに入るメンバーもいる。
最初はバラバラなのですが、そこに「最高の仕事がしたい」という思いがあり、解決に向けて息が合っていきます。
みんなが自由に発言し素晴らしいアイデアが出ます。
そして、原因を解明する者、お客様にお詫びに行く者…役割を自分たちで決め行動していきます。
チームを良くするという思いは強いのでが、そこに個を犠牲にする発想はありません。
使う言葉は「我々」と「私」が混在しています。
チームワークには集団主義社会という罠がある。
その事を知って、罠の場所を予測することで嵌るのを防ぐことができると考えています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
誰も縛らない、誰にも縛られないあなたが大好きです!
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