たった31文字を追加しただけで注文が殺到したチラシ
僕は23年間、新聞店を経営してきましたが、新聞店のメリットは何と言っても「チラシ入れ放題」だと実感しています。
その恩恵に授かり、僕は枚数にして100万枚以上、回数にして1000回ほど販促を仕掛けてきました。
これだけの量稽古をすると見えてくるものがあります。
それは人の「欲しい」に火がつくポイントです。
生活者が一通りのモノを手にした今、ただモノを並べておいても売れません。
そこには情報が必要…POPでもチラシでもHPでも、価値を伝えるメッセージが欠かせないと思います。
今日の記事は指示ゼロ経営とは関係ありませんが、僕が経験したことをお伝えしたいと思います。
経験は価値である
まずは、この事例。
長野県の地元紙から、県内の蕎麦の店のガイドブックが出ました。
その時のチラシがこれ。
工夫したのはキャッチコピーです。
「あなたに代わって…105軒 10万円分の蕎麦を喰ってきました」
ワードで作ったダサダサのチラシですが、これが大ヒット!
その年の書籍販売の表彰をいただくほど売りました。
このチラシはスタッフみんなで考えました。
考える際のポイントは「経験」です。
もし、お客様が105軒もの蕎麦屋を巡ったら大変だよね〜という話になり、「その経験を代わりにしました」という切り口で行こうとなったのです。
この手法は、教育産業や課題解決型のサービスなど、ノウハウを売る場合に応用ができると思います。
自分で経験を積んだら、時間もコストも莫大になりますし、失敗はしたくありません。
失敗も含め、それらを肩代わりしたというのは立派な価値であり、それを上手に伝えることだと思うのです。
モノではなくコトを提案したら売れた
よく「モノではなくコト」を売れと言われます。
お客様が欲しいのは商品・サービスではなく、それを使うことで得られる素敵な体験だという考え方です。
それを応用したチラシがこれ。
地元紙を売ったチラシです。
これは若い女性スタッフが考えましたが、これもクリーンヒットでした。
新聞を活用すると…「近場で無料で、お子さんとの感動的な思い出を毎週つくる方法があります!」
つまり、地元紙には細かな地域のイベントの情報がたくさん載りますので、それを参考にプチ旅行をしませんか?という提案です。
記事を参考にスタッフがプチ旅行を行い紹介するという手の込みようです。
これも大きな成果を上げました。
たった31文字を追加したらお客様が行動した
モノが売れた背景には必ず「人の行動」があります。
申し込みボタンをクリックする、商品をレジに持っていく…こうした行動なしにモノが売れることは絶対にありません。
ある時、日本経済新聞の販促を行いました。
対象は新社会人です。
チラシを配布し、「まずは1週間、日経をお試し読みしませんか?」という提案をしました。
しかし、結果は…申込みゼロ(泣)
「日経なんて欲しがらないのか?」「チラシの書き方が間違っていたのか?」…不発の原因をスタッフとともに検証しました。
新社会人の日常の行動を検証したら原因が分かりました。
原因は、「新社会人は折込チラシなんて見ない」ということです。
そこで、チラシのヘッダー部分に「このチラシはこの春新社会人になる方、役職が変わる方にお渡し下さい」と入れました。
チラシを見るのは母親である場合が多い、だから息子さん、娘さんに渡して下さいというメッセージです。
内容はそのまま、ただこの一文を入れただけで申し込みが来ました。
行動をシミュレーションし設計することの大切さを学んだのでした。
販促活動には情報が欠かせない、そして人の行動を設計すること…モノが売れない時代の必須のノウハウだと思います。
【今日の事例を含め、数多くの実践事例を紹介するオンラインセミナー、やります!】
7月15日(水)19時〜21時
米澤がゲストで登壇します。
笑いあり、涙は…ない。思わず「へ〜」と言いたくなる事例が満載です。
詳細は、主催者のイベントページをチェックしてね。
https://www.facebook.com/events/933830250429874
【現在受付中のセミナー】
下のバナーをクリックしてね!