人は成長する。なるべき最高の自分に向かって…
人材育成と組織開発をする上で、リーダーにとって最も大切なことは何か?と問われれば、僕は次の2つを上げます。
1つに絞れないのです。
1、メンバーの幸せを願うこと
2、人間の成長意欲を信頼すること
この2つは土台だと考えています。
この上に様々な育成スキルがあるのだと。
逆に、土台がないとどんなスキルも花開かないと考えています。
みんな、幸せな人生を送りたくて仕事をしている
まずはメンバーの幸せを願うことに関して。
僕は、以前に社員さんに「何のために働くのか?」と聞いたことがあります。
できるだけ本音を聞きたかったので飲み会などで聞きました。
僕が経営してきた会社は新聞屋ですので、多くの社員が「お金のため」と言いました。
そう来るだろうと思い、次の質問を用意していました。
「お金は何に使うの?」
すると、その人が大切にしていることが観えてきました。
ある30代の女性社員は、息子さんがアスリートを夢見ていて、その応援のために仕事をしていました。
ある60代の男性社員は、お母様と二人で暮らしており、母さんに親孝行をしたいという思いがあった。
またある社員は「趣味のため」と言いました。
本当に様々な動機があるのだと思ったのですが、この対話で非常に重要なことを発見しました。
それは、誰1人「会社のために働いてます」という人がいなかったという事実です。
「米澤社長のために」という人もいない(笑)
「みんな、幸せな人生を送りたくて仕事をしている」…この厳然たる事実を知ったのです。
同時に、社員さんの思い、夢を聞いたことで共感が生まれ僕の中に「叶えて欲しい」という思いが湧き上がったのです。
聞くまでは「なんとなく」だった思いが鮮明になったのです。
この時に、僕は会社の目的を「関わる人が幸せな人生を送るため」と定めました。
それまでは「会社のために社員がいる」と考えていた、それが反転したのです。
この思想を持ったことで、会社の繁栄を自分事と捉える社員が増えました。
人は、なるべき最高の自分に向かい成長している
ある男性スタッフの動機は「昔、オレをバカにした奴をギャフンと言わせる」というものでした。
正直で可愛いよね。
どうやってギャフンと言わせるのか聞いたら、高級車に乗って見せつけると言いました。
ところが彼は、ずっと軽自動車のままでした。
お金が貯まらなかったのか?
違います。
僕はその理由を知っています。
彼はもう、ギャフンの話はどうでもよくなったのです。
なぜならば、もっと価値あるものを見つけたからです。
それはどんなものか?
指示ゼロ経営の基本OSは「共創」です。
1人1人が自分の強みを活かし全体を形づくります。
共創は会社のためであり、最終的には1人1人の夢のためです。
共創になると、自分の居場所ができます。
自分の存在価値が明確になり「この分野は自分じゃなきゃ」という誇りが生まれます。
彼の場合、チーム全体を把握する能力が非常に高いという特性がありました。
しかし、同時に自分1人ではできないこともり、共創をするとそれも分かります。
仲間の存在価値も分かるようになるのです。
すると、自分への誇りと仲間へのリスペクトが両立しますが、これは本当に幸せな働き方だと思います。
彼の内面で起きたことは意識の成長・変容だと思います。
だからギャフンの話しはどうでも良くなったのだと思います。
彼は、ギャフンを通り越して、なるべき最高の自分に成長しているのだと思います。
僕はこうした成長の可能性は全ての人が持っていると思っています。
そうなって欲しいと願っています。
人は成長する。なるべき最高の自分に向かって…
これは決して楽な道のりではありません。
しかし、人と集団が成長するために欠かせない要件だと考えています。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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