もしかしたら、その問題は社員教育ではなく採用が原因なのかも…
「もっと自発的に動いて欲しい」「もっと積極的に発言して欲しい」
そう願っても、なかなかそうならない…そんな事があります。
人は自分が望むことなら主体的になる、だから魅力的なビジョンを描いた。
社員の主体性を引き出すために細かな指示を出さないようにした、社長が独断で決めずに社員さんに参画してもらった…
でも変わらない。
そんな時、僕は「無意識のうちに大人しい人を採用していないか?」ということを疑います。
非常に多いケースだと考えています。
無意識のうちに大人しい人ばかり採用していないか?
無意識のうちに選ぶってすごく怖いことだと思います。
社長に、「どんな人を採用したいか?」と聞くと、多くの場合、「積極的な人、ハキハキしている人、コミュニケーション能力が高い人、考える力を持った人」などと言います。
これらは言語化できる、意識上で自覚していることです。
しかし、人は無意識の影響を受けます。
どんな社長にもコントロール願望があると思います。
自分に反抗する人は嫌だし、自分の意見にYesと言ってくれる人が好きです。
和を乱さず協調できる人が好き。
だから、採用で大人しい人を選んでしまうことが多い。
この国のコミュニティは村社会から派生していますので、基本的に大人しい人が多いと思います。
我が強い人は敬遠される傾向が強い。
採用でも、ニコニコして優しくて、人の話をよく聞き、自己主張が弱い人を選んでしまう。
しかし、そんな人も我を持っています。
入社すると、ニコニコは消え、人の話を聞いているフリになり、影で自己主張する…そんな事も起きると思います。
僕は、これからはこのような集団主義社会から、独立した個がつながる信頼社会に変わらざるを得ないと考えています。
すでに村社会的になっている会社は社長の意識を変えるとともに、採用を変え、自己主張をする人をチームに招くことが大切だと考えます。
自己主張する人=我が強い人ではない
ただし、単に我が強い人を採用すると大変なことになります。
自分の意見は主張するが相手の意見は無視、そんな人は共創はできません。
なので自己主張と共創の両方の資質を持った人を採用する必要があります。
それは採用試験で見ます。
特に中小企業は社長の面接だけで決めてしまうことが多いと思います。
「オレには人を見る目がある」という社長の言葉を僕は信じていません。
「全米が泣いた」クラスに信じていません(笑)
採用試験はグループディスカッションがお勧めです。
5人から6人でグループを作ります。
3人や4人だとまとまりが良く上手く行き過ぎるため5〜6人にします。
まとまりが悪い状態だからその人の声質が浮き彫りになるのです。
グループに難しい課題を出します。
課題は経営コンサルタントでも答えられないような難しい経営課題です。
自社の課題を話し合ってもらっても良いと思います。
さて、そこで自分の考えを自分の言葉で言えるかどうかを観察します。
同時に、話し合いの様子を録音して「話のつながり」を見ます。
共創ができる人は、相手の発言をちゃんと受けてから自分の考えを述べます。
独りよがりの人は相手の発言を受けたフリをして、その発言とは関係ないことを喋りだします。
録音してチェックすると一発で分かりますよ。
このように自己主張と共創の両方ができる人を採用するとチームが変わります。
人は、持っていないものを出せと言われても出ません。
採用で、持っているかどうか?を見抜くことが大切だと考えています。
採用は企業の未来を決める一大事です。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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