うっかりミスが多い社員の育成は「社内にいるヤツ」が適している

うっかりミスが多い部下に頭を悩ますリーダーも多いと思います。
そういう部下って反省していないように見えませんか?
ミスを指摘しても「テヘヘ」って感じで笑っている、あるいは反省したように見えても、異様に簡単に立ち直る(笑)

上司ばかりが真剣に悩み、本人はケロッとしている…
こんな状態はなんとかしたいものです。

今日の記事は社内にいる「うっかり八兵衛」の対応について考えていきます。

うっかり八兵衛は誰が指導するのが良いか?

うっかり八兵衛は重箱の隅をつつく上司のもとで生まれやすいと言われています。
人の集団はエネルギーバランスを自律的に取ります。
例えば、社長がセミナーに刺激され、翌朝ハイテンションで「今日から本気の朝礼やるぞー!」と言うと、部下は「おー!」となるかと思いきや、引いてしまうものです。
ポジティブ・イケイケの対象的なポジションを陣取ります。

重箱の隅をつつく行為は、ネガティブ・イケイケですが、この対角線にはポジティブ…ダメダメ=うっかり八兵衛が生まれます。
うっかり八兵衛と重箱の隅をつつく役割は相性が良い、共依存関係にあります。

こういう場合、上司は指導しない方が良い。

部下の指導の責任は上司が追う、これが常識だと思いますが、僕はそうは考えていません。
最終成果…部下が育ったかどうか?は上司の責任ですが、指導そのものに関しては違うと考えています。

本人にとって「最も良い先生」が指導するのがベストだと考えます。
良い先生とは…
1、人間的に相性が良い人
2、自分もできなかった時代を経験している人(気持ちが分かる)
3、その人よりもちょっとできる人(教え方が分かる)

この3つに当てはまる人が教えるとよく育ちます。
2の、自分もできなかった時代がある人は、できない人の気持ちが分かります。
3の、その人よりもちょっとできる人は、教え方が上手です。
その理由は、マスタークラスの人は「自動化」が起きているからです。
自動化とは、あれこれ考えなくても身体が動く、複雑な思考プロセスが自動化された状態です。
そういう人の言うことって意味不明なことが多いないですか?
大学の教授の講義が意味不明なのはこうした理由です。
だから、その人よりもちょっとできる人が適しているわけです。

ということは多くの場合、上司よりも仲間の方が良い先生である可能性が高いのです。

うっかり八兵衛はどのように指導するのが良いか?

自動化された人の教え方には精神論が多いと思います。
「細心の注意」とか「集中して」とかね。
そんな指導になってしまう理由は、上手に作業をするための様々な行動が自動化により統合されてしまっているからです。
例えば、新聞配達の例で考えると分かりやすいと思います。

新聞配達は単純作業です。
なのにミスなく配る人とそうでない人がいます。
新聞配達はミスが大事になることがあります。
1軒飛ばして配ると、その後が全部ズレてしまいますからね。
下手を打つと、一日中クレーム対応に追われることもあります。

僕のようなベテランは教えが精神論になってしまいます。
「大切な情報をお届けるという意識で」なんて(笑)

そこで、みんなで集まって学び合いをしました。
そこで活躍するのが、以前は配り間違いが多かった、八兵衛よりもちょっとできる仲間です。

彼にミスがないのには、それなりの理由があります。
それは「行動」で表すことができます。
例えば、「ポストに入れる前に銘柄を確認する」とか、そういう具体的な行動です。
それらは、聞けば当たり前の行動で、決して難しくはありません。
でも、それがあるかないか?の差なのです。

細かな行動の集積で素晴らしい新聞配達を実現しているわけです。
だから、その行動を洗い出して、八兵衛にインストールすれば「必ず」上達するのです。
重箱の隅をつつく余地などなくね。

うっかり八兵衛に対しては、上司ではなく仲間が対応することです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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